農工大アドベントカレンダー2025 11日目の記事です。
Astro の Content Collections のローダーをちょっぴり書いたよ、というお話。
前回のAstroの記事は Astro + Pagefind を TypeScript で書きたい でした。
Content Collections とは
https://docs.astro.build/en/guides/content-collections/#what-are-content-collections
雑に言うと、マークダウンでブログを作るのが便利になる機能です。
例えば下の様に設定を書いておくと、./src/data/blog/ 以下のマークダウンファイルをHTMLに変換しつつ構造化してTSを吐きだしてくれます。
import { defineCollection, z } from "astro:content";import { glob } from "astro/loaders";
const blog = defineCollection({ loader: glob({ pattern: "**/README.md", base: "./content", generateId: ({ entry }) => entry .replace(/\\/g, "/") .replace(/\/README\.md$/i, "") .replace(/\.md$/, ""), }), schema: z .object({ title: z.string(), tags: z.string().array().optional(), date: z.date(), draft: z.boolean().optional(), })});
export const collections = { blog };これはAstroビルトインの glob ローダーを使っています。
マークダウンを外部リポジトリから読み込みたい
上の例だと、ブログ自体のリポジトリに全ての記事を書く必要がありますが、 開発と運用をきっちり分けたい場合、記事を別リポジトリに置きたいことがあります。
これを解決するための方法はいくつかあると思います。
- Git Submodule を使う
- npm-scripts などでビルド前に記事リポジトリをクローンしてくる
- Content Collections のローダーを自作する
上ふたつは簡単ですが、一番下の方法が一番 Astro っぽいですし、柔軟に対応できそうです。 今回は一番下の方法を紹介します。
ローダーを自作?する
Astro のドキュメントにはカスタムローダーの作り方が載っています。
https://docs.astro.build/en/guides/content-collections/#building-a-custom-loader
…が、今回実はこれを読むまでもなく簡単に作れます。
要は本来 glob ローダーが走る直前に、外部リポジトリをクローンしてくれば良く、これは glob ローダーをラップする形で実装できます。
import { glob } from "astro/loaders";
export function github(pattern: string | string[], base: string) { ensureContentRepo(); return glob({ pattern, base });}
function ensureContentRepo() { // 外部リポジトリをクローンしてくる処理を書く}このカスタムローダーの返り値は glob ローダーの返り値と同じなので、ドキュメントを読むまでもないというわけです。
あとは、Content Collections の設定で glob の代わりに github ローダーを使うだけです。
import { defineCollection, z } from "astro:content";import { github } from "../loaders/github-glob";
const blog = defineCollection({ loader: github("**/README.md", "./content"), schema: z .object({ title: z.string(), tags: z.string().array().optional(), date: z.date(), draft: z.boolean().optional(), })});
export const collections = { blog };これで、外部リポジトリからマークダウンを読み込むローダーが完成です。
ちなみに、クローン処理は simple-git などのライブラリを使って書くこともできますし、
node:child_process から execSync をインポートして execSync("git clone ...") と書くこともできます。`
この方法で実際に動いている例としてはサークルのホームページがそうです。
https://github.com/tuatmcc/tuatmcc.com
私のこのブログも Astro Content Collection を使っていますが、マークダウンもリポジトリに含めてしまっているので参考にはならないです
私のこのブログも外部リポジトリからマークダウンを読み込むようになりました。
おわりに
クローン処理を完全にAstroに任せられるので、ビルド前にスクリプトを走らせる必要がなくなり、非常に幸せです。
loader: import.meta.env.DEV ? github("**/README.md", "./content") : glob({ pattern: "**/README.md", base: "./mock" }),といった風に、開発環境と本番環境でローダーを切り替えることも簡単にできます。
まとめ
Astro 楽しいぞよ!いずれ Live Content Collection も使ってみたいぞよ!